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中性脂肪・コレステロール・・・
あぶらについて考えてみよう!
@血液中の脂質は水に馴染むように、タンパク質に覆われている
中性脂肪、コレステロールなどはどれもあぶら。そのまま単独に存在していたのでは、水(血液)と分離してしまいます。なので、これら脂質は血液にうまくなじむように、水に溶けやすいタンパク質で覆われた形(リポ蛋白と呼ぶ)で存在しています。この、タンパク質と脂質の複合型・リポ蛋白のうち有名なのが善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)と呼ばれるものです。

A善玉コレステロールと悪玉コレステロール
@で述べたように、善玉コレステロール・悪玉コレステロールはそれぞれ、「単独で存在しているコレステロールそのもの」を表わすのではなく、「コレステロールを多く含むリポ蛋白」と呼ばれるものである、ということが分かりました。
■善玉コレステロール(HDL)
コレステロールのほか、リン脂質を多く含む、比重が高い(High)リポ蛋白。LDL に比べ、大きさが小さいため血管の中を通りやすい。
全身の細胞膜から過剰なコレステロールを抜き取り、肝臓に運搬する働きがある。血液中にHDL(善玉コレステロール)が多いと動脈硬化などにかかりにくいことが分かっています。

■悪玉コレステロール(LDL)
コレステロール分を多く含んでいる。善玉コレステロール(HDL)より比重が低い(Low)リポ蛋白。HDL より大きく、血管内部を通りにくい。
体のすみずみの細胞にコレステロールを運ぶ働きや、血管の表面の細胞膜を作る働きがあります。
ちなみに、LDL そのものの存在が必ずしも悪いわけではないようです。LDLが活性酸素に酸化され、酸化LDL になった時、動脈硬化を起こす要因となりうるのです。(HDL にそういうことは見られない)これが、悪玉と呼ばれるわけ。ゆえに、増えすぎると血管の内壁にコレステロールが沈着しやすくなるため動脈硬化がおこりやすくなります。現在では、LDL が多すぎることと共に、活性酸素の影響が大きいことが問題としてあげられています。

B中性脂肪とコレステロールの違い
■中性脂肪
体内の脂質の約9割を占めるもの。主に脂肪細胞に蓄えられて、体を動かすのにエネルギーとして使われます。
■コレステロール
リン脂質とともに体内の脂質の1割を占める。
体を動かすエネルギーにはならない。
役割 
 ◎細胞を包む細胞膜の形成
 ◎筋肉を作るホルモンの原料になる
 ◎栄養分の分解や吸収をする胆汁酸のもとになる
体内に広く分布し、余分にあると血液中に留まり悪さをする。

C中性脂肪、コレステロールなどはどこからくるのか?
食物中から摂取される分と、肝臓で生合成される分があります。
人間に必要なコレステロールのおよそ80%は肝臓で作られています。つまり食べ物からの摂取量は残りの20%でこと足りるのです。
ところが現代の日本人はこれを大きく上回る量を摂取しているため、コレステロール値が高くなりやすいのです。

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